エンジンオイル編 |
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エンジンオイル交換:オートバイ(自動二輪車) | ||||
オートバイでは、4ストロークガソリンエンジンか2ストロークガソリンエンジンを搭載するものの2種類が一般的です。ロータリーエンジンやディーゼル燃料を使用するディーゼルエンジンを搭載するものも存在していますが、特に日本では非常に稀です。 4ストロークエンジンを搭載するオートバイでは、スクーター等の無段変速機装着車や、レース用車両等の乾式クラッチ装着車などを除き、エンジンオイルがトランスミッションやクラッチの潤滑や冷却を兼ねていることが多いです。こういったエンジンでは、トランスミッションを構成するギアの噛み合いや回転によりエンジンオイルのせん断が起きやすく、湿式クラッチから生じるスラッジがエンジンオイルを汚しやすく、クラッチやトランスミッションがエンジンと別体式が一般的な自動車用エンジンよりもエンジンオイルの劣化を早めてしまいます。またオートバイ用エンジンは一般的な自動車用エンジンと比べて上限回転数が数倍に達する車種も多く小型高出力のため、せん断が頻繁におき、それがエンジンオイルの劣化を早める一因となっています。これらの理由から、オートバイでは一般的な自動車よりも早い交換時期(1/2程度かそれ以上)で交換を実施するよう指定されていることが多いです。また、トランスミッションの潤滑を兼ねているエンジンではオイルに微細な金属片(金属粉)が混じりやすく、慣らし運転中あるいは初回オイル交換は更に早めの交換が推奨される場合が多いです。 なお湿式クラッチを採用することの多いオートバイ用エンジンでは、自動車用では一般的な減摩剤が入っているエンジンオイルを使用すると、クラッチの滑りが生じる場合があります。そういったトラブルを防ぐ為に、そのエンジンオイルがオートバイ用としてどんな特性を持つかを表すものとして、自動車技術会の定めたMA,MA1,MA2,MBという4種類のJASO(日本自動車規格)と呼ばれる規格があります。 2ストロークエンジンを搭載するオートバイでは、エンジンオイルをガソリンに混ぜて共に燃焼させる構造で排気ガスの成分に影響する為に、環境性能を含めたオイルの性能を表すものとして、2ストロークエンジンオイルにも専用のFB、FC、FDという3種類のJASO規格があります。また2ストロークエンジンでは、エンジンオイルの他に、トランスミッションやクラッチを潤滑する為に別のオイル(ミッションオイルやギアオイルと呼ばれる)が別途エンジンに注入されており、これを定期的に交換する必要があります。ミッションオイルは4ストロークエンジンオイルより負荷が少なく、劣化する要因も少ない為に、その交換時期は長めに設定されていることも多いです。なお、ミッションオイルには4ストローク用エンジンオイルを流用することも多いですが、これに自動車用エンジンオイルを使うと湿式クラッチでは滑りが発生する可能性があるのは、4ストロークエンジンと同じです。 |
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